2006年07月06日

紫陽花心中

最近紅天仲間内で話題になっている紫陽花の君。
読み始めた「薔薇盗人」(浅田次郎)の中にも『あじさい心中」なんて話があり、こうもアジサイアジサイと耳に入ってくるので今日は紫陽花についての調査報告。(紅天報告はできないし)

アジサイ(紫陽花)は、アジサイ科 アジサイ属の植物の総称。学名は Hydrangea、「水の器」という意味。原産地は日本。

いわゆる最も一般的に植えられている球状のアジサイはセイヨウアジサイであり、日本原産のガクアジサイ Hydrangea macrophyllaを改良した品種である。

樹高1〜2m。葉は、光沢のある淡緑色で葉脈のはっきりした卵形で、周囲は鋸歯状。6〜7月に紫(赤紫から青紫)の花を咲かせる。一般に花と言われている部分は装飾花で、本来の花は中心部で小さくめだたない。花びらに見えるものは萼(がく)である。セイヨウアジサイではすべてが装飾花に変化している。

花の色が土壌のpH濃度によって様々に変化するので、「七変化」とも呼ばれる。日本原産の最も古いものは、青色だという。花はつぼみのころは緑色、それが白く移ろい、咲くころには水色、または薄紅色。 咲き終わりに近づくにつれて、花色は濃くなっていく。

「あじさい」の名は「藍色が集まったもの」を意味する「あづさい(集真藍)」が訛ったものと言われる。また漢字表記に用いられる「紫陽花」は、唐の詩人白居易が別の花に名付けたもので、平安時代の学者源順がこの漢字をあてはめたことから誤って広まったと言われている。

〜フリー百科事典『ウィキペディア』より〜

日本では紫陽花は奈良時代から人々に愛されていたようです。
「万葉集」には紫陽花を詠んだ歌が2首あります 。

言問わぬ木すら味狭藍諸弟らが 練の村戸にあざむかえけり (大伴 家持)

(ものを言わない木でさえ紫陽花のように綺麗に見せようとしている。貴方は言葉を操る男たちの巧みな言葉にだまされましたね)

安治佐為の八重咲くごとく弥つ代にを いませ我が背子見つつ偲ばむ(左大臣 橘 諸兄)
(紫陽花が八重に咲くようにいつまでも栄えてください。貴方を見守り続けます)

この中の味狭藍と安治佐為があじさいのことです。
ではあじさいが紫陽花と書かれるようになったのはいつのことかといいますと、それは平安時代の学者源順が、 中国唐の詩人白楽天の詩の中にあった紫陽花をあじさいだと紹介したことによるといわれています。
けれど 実は全くの別物だそうです。

絵画の素材としては、桃山時代の狩野永徳作とされる南禅寺の障壁画「松と紫陽花図」が最初のようです。
江戸時代以降庶民の花として鑑賞されるようになりました。
俳句にもいろいろと詠まれています。

紫陽花や 帷子時の 薄浅黄 (松尾 芭蕉)
紫陽花の 末一色と なりにけり (小林 一茶)
紫陽花や はなだにかはる きのふけふ (正岡 子規)

紫陽花の別名は「オタクサ」といいます。
これにはかの有名なシーボルトが深く関わっています。
日本の紫陽花に魅せられ、ヨーロッパに始めて紹介したのがシーボルトだったのです。
シーボルトは紫陽花の学名をつけるにあたって、シーボルト夫人となった長崎丸山の遊女で通称「お滝さん」と呼ばれた楠本滝にちなんでつけたといわれています。

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2006年07月01日

恋のしずく

紅天で本を読みながら一杯やっていると、雨音が聴こえてきた。
ふと本から視線をあげ、横を見ると一番端のイスに女性が腰掛けていた。
真っ黒な長い髪と蝶々のイヤリング、紫陽花色のカーディガンと黒いアコーディオンスカート。
その姿がいかにも雨女風で、彼女がこの雨を連れてきたのではないだろうかと思った。
いつの間に紅天に来たのだろう。全く気付かなかった。
紅天であまり見ない顔だ。
しかし雪子さんとお喋りしている様子からしてどうやら常連のようだ。
聞き耳を立てていたわけではないが、2人の会話が自然と耳に流れてきた。

雪子さん「はいこれ。雨恋きのこオムレツ」
女性「雨乞いですか?」
雪子さん「雨に恋と書いて雨恋ですよ。雨に恋したきのこのオムレツ」
女性「雨に恋した・・・か。そういえば雨降ってきましたね。オムレツ効果かかな」
雪子さん「結構大降りですね」
女性「私の代わりに空が泣いてくれてるのかも」
雪子さん「・・・何かありました?」
女性「(紙袋をがさごそ)見てくださいこれ」
雪子さん「綺麗な薔薇。贈り物ですか?」
女性「ええ。薔薇なんて初めてもらいました。すみません。もしよければグラスか何かにさしといていただけませんか?このままじゃ窮屈だろうし」
雪子さん「いいですよ(奥から一輪ざしを持ってくる)これをくれたのは男性ですか?」
女性「ええ。とっても素敵な人。紅天にも時たま来るんじゃないかな」
雪子さん「あら、誰かしら。こんな小洒落た贈り物する人って。あの下町江戸っ子っぽい人や、いつもマニアな本ばかり読んでる人や、薬にやたら詳しい人や、探偵気取りの人ではなさそうですね」
女性「あながち間違っていないけど、ちょっと違うかな(笑)」
雪子さん「それで、その素敵な方と?」
女性「(オムレツを箸で2つつに割り、中からあふれ出るとろりとしたきのこを見つめる)好きだったんですよ。彼のこと」
雪子さん「・・・」
女性「去年の梅雨時期には、既に恋してて。
何度も試みたんですよ。水あげなかったり。陽に当てなかったり。それでも雑草みたいに根が深いのか、この一年全然枯れなかった。
ほとんど共通点がなかったのに、あるきっかけでメールのやりとりしたり、飲みに行くようになって・・・。年齢なんて全然違うんですけど、不思議と話が合ってね、彼と話してると4時間なんて4分くらいに思えちゃう。これが相対性理論の真髄でしょうか。よくわかりませんが。
彼は私のことどう思ってたかって?さあ。どうでしょう。大人が子供をあやしてるといったとこでしょうか。とにかく懐と情の深い人でした。ふざけてるようでちゃんと考えてくれてる。友達になら笑い飛ばされるようなことでも彼は耳を傾けてくれました。
彼はよくセレンディピティという言葉をつかったけど、彼こそ私のセレンディピティでした。彼を見つけることができた自分にとても感謝してます。そして私に幸福な一年を授けてくれた彼にも。ありがとうって千回でも言いたい。最後まで何も伝えることができなかったなぁ・・・」
  泣いていた。涙がぽろぽろぽろぽろ。
  声をたてて泣いていた。
  彼女の泣き声が雨音に溶けてひとつになった。
  ハンチも蛇子も法華爺もいないひっそりとした紅天に、その音だけが静かに流れていた。

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2006年06月29日

ティオ・ダンジョウ

年に一度の逢瀬と云えばもうすぐ七夕。
一年がめぐるのは早い。
今頃織姫と彦星はさぞかし7月7日を前にして浮き足立ってることだろう。
紅天にも短冊が吊るされた笹が飾られるようになった。

雪子さん「はいこれ。願い事書いて笹に吊るしてください」
  水色の短冊と筆ペンをくれた。
  願い事はたくさんあるので厳選するのに多少もたついたが、
  ようやくさらさら筆を走らせると
猪吉さん「こちらもどうぞ」
  差し出されたのは短冊と同じ大きさくらいの人型の紙だった。
私「なんですこれ?」
猪吉さん「そちらの短冊にはあなたの願い事を書いていただきましたが、こちらには誰か他の人のための願い事を書いてください」
私「他人のための?そんなの初めて聞きましたよ」
法華爺「情けは人の為ならずじゃよ」
  え、蛇々丸!?やけに老成しちゃって、見た目まで老けたような・・・。
  どうしよう。誰の願い事書けばいいだろう。
  と悩んでいると新しい客が入ってきた。
雪子さん、猪吉さん「いらっしゃいませ」
  あれ、あの人見たことあるけど誰だったかな・・・
  男の客は席につき、雪子さんと談笑を始めた。
  猪吉さんが生ビールを差し出すと
男性「明日死ぬほど生ビール飲むからさ、それあんた飲んで下さいよ」
  猪吉さんはすすめられるがままに生ビールを飲み干し、新しい酒の用意を始めた。
  あ、思い出した。いつかの陽だまりの笑顔の人だ。
  陽だまりの君とでも命名しようかしら(私の中で)。
  紅天の常連ぽいけど私はあまり見かけない。
  私があまりにじろじろ見ていたから気付いたらしく目が合ってしまった。おっとっと。
  苦笑いで軽く頭を下げると、あの笑顔で微笑み返してくれた。
  わ〜!!!
  ほんとはじめじめ暑い晩だけど、ポカポカ心地よい小春日和をいただいた感じ。
  人型の短冊にはこう書いた。
  『陽だまりの君がどこかで死ぬほどビールを飲んでも、紅天でももう一杯飲めるくらいの健康を失わない幸せな梅雨を過ごすことができますように』
  
<今日の食事>
恵比寿 ティオ・ダンジョウより
●マッシュルームの鉄板焼き
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●スペインのポテトオムレツ
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●カジョス(牛胃袋の煮込みマドリッド風)
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●ニシンの酢漬け
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●イカ墨のパエリヤ
●赤ワイン(RAMON BILABAO)
●シェリー(マンサニージャ・ラ・ヒターナ)

<今日の本>
「銀の雨」宇江佐真理

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2006年06月24日

クンビラ

夏至も終わり、本格的な夏が始まろうとしている。
生き物達が身を寄せ合い、お互いの熱を欲しあう密度の濃い季節はとうに過ぎているが、これから来る世間が浮き足立つ真夏はなぜか紅茸天狗には似合わない。
世間一般のちゃんこ鍋屋や、おでん屋は夏用のメニューや店内の模様替えで、夏にそぐわぬ暑苦しいイメージを払拭することに懸命になることだろう。
紅天は濃すぎる空気を残したまま、夏へと向かう人々から遠ざかっていく。
置き去りにされるのはむしろ紅天の方だけれども。

そんな淋しい季節の訪れを、外とのひずみを、誰が口にするでもなくしかし誰も感じていた昨晩の紅天。
皆言葉もなく、グラスを傾けたり、雪子さんの料理をフォークでつついたり、ずっと同じページのままの本を眺めていたり、一様にぼんやりしているようだった。
私も頬杖をついて何を考えるでもなしに壁にかかったマグリットの『心の琴線』を眺めていた。
確か先月は『恋人たち』が飾られていたような・・・マグリットは雪子さんの趣味なのだろう。
そういえばこの絵、よく見るときのこ雲にも似てる。
ふと気付くとBGMは『灰色の瞳』だった。

  なんて寂しいこの夕暮れ
  届かない思いを抱いて

  私の大事なこの笛の歌う歌を

  あなたは聴いているのだろうか

  何処かの小さな木の下で
  
  山は夕暮れ夜の闇が忍び寄る

  あなたは何処にいるのだろうか

  風の便りも今は途絶え

  あなたは何処にいるのだろうか

<今日の食事>
恵比寿 クンビラより
●豆腐パルンゴ
 (豆腐と石臼で挽いたホウレン草とネパール高地で採れる香草をやわらか  く和えたお料理)
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●スプリングロール(チベットの野菜春巻き)
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●チャウチャウ(チベットの焼きそば)
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●チャン
●赤ワイン(イタリア)

<今日の本>
「ニシノユキヒコの恋と冒険」川上弘美  
  


ピエール・ロワ
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2006年06月21日

美ら島

いつもの通り紅天にやってくるとドアに張り紙がしてあった。
『屋外パーティー実施中 興味ある方は地図に従って会場までいらしてください』
ドアノブに下げられた袋の中に地図が入っていた。どうやらちょっと行ったところの川辺が会場らしい。
地図に従って歩いていくと、森にたどりついた。暗がりの中目を凝らすと細い道が森の中へ続いている。
そのまっすぐな小道を歩き始めてすぐ、川のせせらぎの音と、ぱちぱちと何かが燃える音が聞こえてき
目の前が明るくなった。
土手で、キャンプファイヤーのようなものを囲んで皆が団欒していた。
雪子さんが私に気付いてくれた。

雪子さん「あー、やっと登場ですね。こっちこっちですよ〜(手を振って)」
私「わー。すごいですねこの焚き火」
  焚き火というにはあまりに大きい炎だった。巨大クリスマスツリーくらいありそうだ。
雪子さん「コッコというんですよ。北欧の夏至祭では湖のほとりで焚くんです。その周りでおしゃべりしたり、ごはんを食べながら真夜中まで過ごすんです」
私「(大きなかがり火を見上げて)へー」
猪吉さん「はい。ワインどうぞ」
私「ありがとうございます。こんな大きい炎見たの小学生の時のキャンプファイヤー以来です」
ハンチ「マイムマイムと踊るんだよな。いっちょみんなで踊るか!」
蛇々丸「夏至祭は神聖なものだから僕たちは大きな音立てたり、騒ぎすぎたりしてはいけないんだよ。きゅいきゅい」
ハンチ「なんだいお前。つまらねえことばっかり知ってやがる。せっかくそんななりしてんだから川で泳いでこい」
蛇々丸「いやだよいやだよ。僕はここでじっとしてるよ。ねえはんちゃん、蛇ママ、ほら見てみなよ。コッコの周り。いつもは姿を見せない小さな生き物が踊っているんだよ」
ハンチ「小さな生き物?なんでそいつらだけ騒げるんだよ」
雪子さん「彼らはとても臆病だから、普段私たちが大きな音を立てている時は物陰にひっそり隠れて姿を見せない。でもね夏至の夜はコッコからパワーをもらった彼らが騒ぐ番なのよ。今日ぐらいは彼らを驚かせないようおとなしくしててあげましょう」
×        ×           ×
雪子さん「あら、もうお帰りですか?」
私「ええ。今日は珍しいもの見させていただきありがとうございました」
雪子さん「最後にこれだけはやってもらわないと。女の子にとっての一大イベントなんですよ」
私「一大イベント?」
雪子さん「そこらへんに咲いてる花を七種類摘んでください。違う種類のを」
私「7種類。はあ」
  川原にはたくさん花が咲いていたので七種類あっという間に摘み終えた。
  紫陽花、南天、犬四手、三つ葉、金糸梅、ナスタチューム、ホタルブクロ
私「摘みましたよ」
  雪子さんに花を渡すと赤いリボンでブーケを作ってくれた。
雪子さん「これを今夜枕の下に置いて寝てください。今夜夢に現れた人があなたの運命の人です」
私「え!?本当に現れるんですか?」
雪子さん「ええ。楽しみですね」
  楽しみだけど、ちょっと怖い。今日は寝付けなそう。。。
ハンチ「(ヘビコに)おいお前去年やってたじゃないか。そんときおいら現れたんか?」
蛇子「(舌をれろれろして)モクヒケンヲコウシスル。モクヒケンヲコウシスル。モクヒケンヲコウシスル」

<今日の食事>
池袋 沖縄だいにんぐきっちん美ら島より
●ジーマミ豆腐(落花生の豆腐)
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●海ぶどう
●ぐるくんの唐揚げ
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●アーサいり海老オムレツ(アーサ→岩海苔)
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●もずく入り島餃子
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●鶴梅すっぱい(ロック&ソーダ)
●黒糖梅酒(ソーダ割り)
●黒糖焼酎 里の曙(ロック)
●生レモンサワー

<今日の本>
「堕落論」坂口安吾

  
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2006年06月17日

ぶるだっく

今日の紅天は変な噂で持ちきりだった。

客A「ききました?あの話?」
私「なんです?」
客A「あら、まだご存知ありませんの。あなたもぐりね」
私「いえモグロです」
客B「そんな冗談言ってる場合ではありませんよ茸子さん。大きな声では言えませんが(カウンター内を確認してから、人差し指をくいくいとして顔を近づけるよう促す)」
私「なんですか?(耳を客Bの方に近づける)」
客B「雪子さんがずっと寝込んでいた理由ですよ」
私「(怪訝な面持ちで)え?ご存知なんですか?」
客B「知らないのはあなたくらいですよ」
私「やはりそうですか。インフルエンザも流行が終わった頃かかってました。サッカーもWCが終わるころようやく興味が湧いてきます。きのこヨーグルトも最近始めました・・・」
客C「茸子さん、きのこヨーグルトは世間ではもう廃れていますがここ紅天ではきのこサッカーについでブームですぞ。ブーム!」
客B「しぃ!(人差し指を口に当てる)そんなことはどうだっていいのです。問題は・・・」
私「今日の雨です・・・。どうしましょう。傘がないんです。だってだって最近天気予報当たらないじゃないですか。今日は梅雨の晴れ間と言ってたくせに!」
客C「茸子さん、私もそれは薄々感じておりました。そしてこういう推理にいたったわけです。気象庁とビニール傘製造会社が共謀して日本国民を陥れているのではないかと!」
客B「あんたいい加減にせい!」
客AC「しぃっ!」
客B「おっと!(口元に手を当て雪子さんと猪吉さんの様子を横目でちらり)」
私「ごめんなさいごめんなさい。それで雪子さんが寝込んでた理由はなんなんですか?」
客B「こほん(声を潜めて)人面瘡ができたらしいのです」
私「えええぇぇぇ?」
   どっかで聞いたような話だ。
客A「茸子さん、復帰してからずっとスカーフ巻いてるでしょ。何キャビンアテンダント気取ってるのかと思ったら、首元にその跡があるらしいのよ。見た人がいるんですって」
客B「その人の話によれば既に隆起はないものの、人の顔のような赤い跡が残っているそうです。よく西洋の絵本で見られる顔のある満月のような」
   もしかして古賀さん!?

<今日の食事>
渋谷 ぶるだっくより
●ぶるだっく
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●チーズトッポッキ
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●包み野菜の盛り合わせ
●ぬるんじ
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●冷麺
●生レモンサワー
●チャミスル

<今日の本>
「ある閉ざされた雪の山荘で」東野圭吾
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2006年06月14日

ローマイヤ ローマイヤ

久しぶりに雪子さんが店に現れた。

雪子さん「皆さんご心配おかけしました。申し訳ございません」
ハンチ「姉ちゃんどうしたんだよぉ。随分寝込んでたみたいじゃねえか」
雪子さん「ごめんごめん。インフルエンザよインフルエンザ。今季節外れにもはやってるのよ」
蛇子「キョウモジュウジマエヘイテン?」
雪子さん「え?」
蛇々丸「一昨日は日本戦あるからって10時前に閉店だった。きゅいきゅい」
雪子さん「あら、そうなの?(猪吉さんをじろりと見る)」
猪吉さん「(苦笑しながら頭をかいている)」
雪子さん「まあ、私がいない間一人で頑張ってくれたみたいだし、それくらいのご褒美はあげないとね」
猪吉さん「ありがとうございます」
蛇々丸「ねえねえおばちゃん、この前僕子供電話相談室を聴いてたんだ」
雪子さん「うん」
蛇々丸「そこでね、小学校1,2年生の男の子がこんな相談をしていたの。『僕のクラスにクラスメートをいじめるこがいます。僕がやめろと言っても言う事を聞いてくれません。どうしたらいいですか』」
雪子さん「うん」
蛇々丸「そしたらね、初めに答えてくれた相談員のおじちゃんは『う〜ん、そうーか、へー、ふーむ、なるほどー、その答えはねえ、ハンムラビ法典に書かれているんだよぉ。目には目を歯には歯を。知ってるかな?いじめられてる子はやり返さないからいじめられるんだから、一発殴られたら二発殴り返してやるくらいじゃないといけないんだ。その子にそう教えてあげないさいね』というアドバイスをしていたよ。僕はね、次の子供電話相談室で『あのおじちゃんはあんなこと言ってましたがそれは本当に正しいのですか』っていう電話をしようと思うんだ」
ハンチ「けっ、おい蛇々丸、何が正しくて何が正しくないなんてなー、決められるやつなんかいねーんだよ。んなん電話するだけ電話代の無駄だぁ!やめろやめろぉ!」
蛇子「ヤメナサイハンチャンヨッパラッテ」
   蛇こもたまにはまともなこと言うんだ。
雪子さん「一発殴られて二発殴れとはハンムラビ法典にも書いてないだろうしそれは間違いだわよ。それにね、私はハンムラビ法典には詳しくないけど、あれを書いた人は因果応報ということを言いたかったんじゃないかしら?わかる?因果応報?」
蛇々丸「過去の行いに応じて現在の自分の幸不幸が決定されるということでしょ」
猪吉さん「やっぱ賢いね君は」
蛇々丸「きゅいきゅい。それくらいは生まれつきの知識だよ」
雪子さん「目には目を、歯には歯をという考えは、やったらやり返せという意味で捉えられてるけど、本来は悪いことをしたらそれ相応の罰が与えられますよ。ということだったんじゃないかしらね」
   たしかにたしかに。雪子さんいいこと言うじゃない。
雪子さん「私が病気になったのも何かいけない行いをしたからなんだわ」
蛇々丸「そっか。わかった。それじゃさっきの質問はもううしない。僕にはもっといっぱい疑問があるんだ」
ハンチ「なんだまだあんのか」
蛇々丸「うん。こういう質問するの『かっこうの子供は自分がかっこうだとわかってるのですか?気付いていないならいつから托卵しようと目論むようになるのですか?』って」
   タクラン?何それ?

<今日の食事>
日本橋 ローマイヤ
●オードブル
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●ドイツチーズ盛り合わせ
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●生ソーセージのレンズ豆煮込み
●ローマイヤ特性ドイツサラダ
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●にしんのマリネ
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●ローストアイスバイン
(香味野菜とワインでじっくりやわらかく煮込んで焼き上げた豚肉のスネ肉)
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●赤ワイングラス(ビノ・ジョイエ・ロッソ(イタリア))
●オルデスローエ・コルン ロック(ドイツ焼酎)
●シュリヒテ・シュタインヘーガー ロック(ドイツジン)

<今日の本>
「満月の夜、モビイ・ディックが」片山恭一


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2006年06月10日

鯛家

雪子さんの体調はまだ回復しておらず、猪吉さんが一人忙しそうにカウンター内を動き回っていた。
私は今日も天狗男さんの弟のとなりにすわることになった。
男はサンザシ酒をちびちび飲んでいた。この男はちびちびとしか酒を飲まないらしい。
22時の茸子さんが現れてから気持ちが落ち着かなくて、今日は紅天ですっきりしようと思っていた。しかしこの男がいるとどうも落ち着かない。

男「茸子さんはあのマロングラッセ食べた?」
私「いただきましたよ」
男「どうだった?森の幸福は?」
私「・・・なんでそんなこと」
男「ふふ。まるで本当に、あの本から取り出してきたような味だったね」
私「・・・」
男「あれは何年もののマロングラッセかな?」
私「うーん、雪子さんはそんな前から栗を漬け込んでたわけじゃないと思う。だってあの本が出版されたのが2000年入ってからだし、せいぜい1,2年じゃないかしら」
男「そうかな。もっと深いと思わなかった?森の幸福を2,3年で作れるのかな」
  マロングラッセのことはよくわからないけど、梅酒などを考える確かにあの味は10年ものに近いような・・・。1,2年じゃ出ない味だ。
私「でもやっぱ採算合わないし、1,2年よ」
男「ふふ。茸子さん、あなたもうここに半年通ってるんだろ。わからないかな。常識が通じる場所じゃないって。次元が違うんだ」
蛇々丸「じゃあ四次元ポケットちょうだいよ」
男「法華爺、いつのまに来てたんだ?」
   法華爺って呼んだ!
蛇々丸「蛇ママが今日は一人で行けって。ハンチと秘密会議があるんだって」
男「それでお前が邪魔だったのか」
蛇々丸「きゅいきゅい」
   なんで蛇々丸はハンチのことパパと呼ばないんだろう。やっぱり蛇子はマリア様だったのかな。
   確かに常識通じるとこじゃないな。半魚人の子供がうろちょろしてるの見ると。
   蛇々丸はきゅいきゅい言いながら端っこの席へ行ってしまった。
男「(パイナップルジュースを飲んでる蛇々丸を見ながら)四次元ポケットは無理だけど、七色のきのこも同じくらいすごいものだったんだ」
   四次元ポケットと同等!?そんなすごいものを気前よく柏餅に入れたなんて。
男「茸子さん、あのマロングラッセはね、ほんの2,30分のたまものだよ」
私「え?」
男「1日すら経ってない。それでもあの味は本物の森の幸福」
私「そんなまさかあれは2,30分の味じゃないわよ。そんなのスーパーで売ってるモンブランのマロングラッセより即席じゃない。あんなものより千倍奥深い味だったわ」
男「あるものの魔法のひとふりで、彼女は本物と同じ偽者を作り出せる」
   そういえば私たちが紅天で食べているもののほとんどは紅天オリジナルではないんだ。
   あるものってなんだろう。それを使えば22時の茸子さんも作れるのかな。

<今日の食事>
ゑびす 鯛家より
●元祖ポテトサラダ
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●カニとチーズの春巻き
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●きのこ巻き
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●海鮮シチューコロッケ
●牛ポン酢たたき
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●グレープフルーツサワー
●レモンサワー
●ライムサワー
●赤ワイングラス

<今日の本>
「受難」姫野カオルコ



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2006年06月07日

PAZOO X

今日の紅天に雪子さんの姿はなかった。

猪吉さん「咳が止まらなくなってしまったようで・・・」
私「風邪ですか?ちゃんと病院は行かれたのでしょうか?」
猪吉さん「病院嫌いですからね(苦笑)」
私「あらら」
猪吉さん「保険証も持ってないし(ぼそり)」
私「え?」
猪吉さん「いえいえなんでもありません」
   保険証持ってないと言ったわよね?
私「だから、お薬も自分で作ってるんですか?薬効茸を入手していると聞きましたよ」
猪吉さん「ええ。そうです。病気になった時は自分で煎じた茸や陳皮を飲んでいます。漢方薬みたいなものですね。私も風邪を引いたとき少し分けてもらいましたが、これがなかなかどうしてすごい効き目。漢方薬というと普通即効性はありませんが、彼女が作るものは違うんです」
私「魔法の粉でもお持ちなのかしら」
猪吉さん「なんでもありですからね」
私「あ・・・やっぱりね」
   蛇子が蛇々丸を連れて現れた。
猪吉さん「いらっしゃいませ」
蛇々丸「今日おばちゃんは?」
猪吉さん「具合が悪いので寝てます。今日は私が料理も作っています」
蛇々丸「がんばってね」
猪吉さん「はい。ありがとうございます」
   蛇子にモッキンバードを、蛇々丸にホットチョコレートを出すと猪吉さんは料理に取りかかった。
   猪吉さんの料理は初めてだったので、どんなものが出てくるかと思ったら雪子さんが出すような料理だった。味もそっくり。
猪吉さん「これのおかげです(大学ノートを取り出す)紅茸天狗レシピ集です」
   虎の巻があったか。
私「あの、また話むし返してすみません。あの七色の茸も薬効茸だったのではないですか?」
猪吉さん「・・・さあ・・・わたしにはわかりません」
   蛇子がこっちを見ている。
私「あれはとても貴重な茸だと聞いたことがあります。なぜ彼女はそういう茸を半ば遊びで柏餅なんかに入れたのでしょうか。彼女は、殊茸に関しては一つの新年を貫いてる方だと思ったのに」
蛇々丸「世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる」
   何いきなり?この子本当に法華爺?
猪吉さん「はい。デザートですよ」
   白い皿に薄くスライスされた黄色い果物のような物が並べられている。
   話の骨を折られたことに少し苛立ったが、すぐにそのデザートに釘付けになった。
私「これは?」
猪吉さん「今日の献立に書いてあったデザートです。マロングラッセ」
私「マロングラッセ・・・」
   偶然にも私が読んでいた「森のなかの海」に頻繁に登場するお菓子だった。
私「いただきます」
   おそるおそる口に運んだ。 
まさか、まさか、まさか・・・
   口に入れた瞬間、私にはわかった。
   確か、主人公の希美子はこう言ったのだ
私「森の幸福が、口いっぱいに拡がる・・・」
猪吉さん「(微笑んで)はい」

   私は本を読んだに過ぎないのだが、不思議なことにマロングラッセを食べた瞬間私は既にこの味を知っていた。
   しかし味覚を通さず言葉と己の想像だけで味の真理を知ることは不可能だ。
   あれはとても不思議な感覚だった。
   栗を口に含んだ瞬間、私の舌は希美子の舌と重なっていたような気がする。
   それでも味覚以外のものは私自身のものだから、知っている味なのに初めての味であると認識していたのだ。

   あの物語のマロングラッセを私はずっと食べたいと思っていた。
   森の幸福を舌で感じるとはどういうことか体験してみたかった。
   物語ではマロングラッセを作った老女は亡くなってしまい、その作り方は謎のままだった。
   砂糖ではなくアカシアの蜂蜜と、カナダ産の最高級メープルシロップが使われていることは明らかになったが、その割合と使われているスパイスは最後まで解明されなかった。
雪子さんはどうやってこのレシピを解明したのだろうか。
猪吉さん「このマロングラッセはあの方から皆様へお詫びのしるしだそうです。ここのとこずっと身体的にも精神的にも本調子ではなかったようで、皆様に満足のいく食事を提供することができず申し訳ないと言ってました」
   雪子さん・・・。
蛇子「クリハタベナイ。カエルノメダマノパラチンタチョーダイ」
猪吉さん「はい。ちゃんとノートに作り方書いてありますから少々お待ちください」
蛇々丸「茸雲散り行く方を眺むれば ただ舞茸の茎ぞのこれる」
   は?ほんとなんなのこの子。ぱくりじゃん!

<今日のごはん>
PAZOOより
●イカとトマトのシチリア風ソテー
IMGP1233.JPG
●岩手直送ムール貝のトマトソース
IMGP1235.JPG
●スカンピとマッシュルームのペンネ
IMGP1236.JPG
●ピッツァ クワトロフォルマッジョ(4種のチーズのピザ)
IMGP1234.JPG
●グラスワイン

<今日の本>
「セブン・デイズ・イン・バリ」田口ランディ
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2006年06月03日

ダイニング・リー

今日は蛇々丸孵化記念パーティー。
蛇子は珍しく髪をアップにしてワンピースなど着て紅天に現れた。
腕にはフリフリの帽子をかぶった蛇々丸が抱かれている。

ハンチ「蛇々丸はさー、生まれた時から歩けんだけどよ、こいつが母親面したいがためにこんな恰好させられてるんだ。俺なんて父親の実感全然ないぜ。なんせ卵だしな。昔買ってた亀みたいなもんだ」
  これは照れ隠しなのだろうか。
  あの男が言っていたように蛇子=イルマタル節が本当だとすると蛇々丸の父親はいないことになる。
  ハンチはそのことを知っているのだろうか。
  私はこの家族に疑念を抱きつつも、パーティーを楽しむため猪吉さんにワインを注いでもらった。

客A「かっわいいわね蛇々丸君。お2人には似ていないみたいだけど」
ハンチ「でもよー、俺達を足して5で割って2かけたような面してるだろ」
客B「それはつまり赤の他人の顔ですぞ。確かに確かに。赤の他人どころか生物学的にもあなたとなんら共通する部分がないように見えますが」
ハンチ「なーに言ってんだよおお前。こいつの声聞いたか?俺の赤ん坊の時そっくりなんだぜ」
客B「ふむ。まだ聞いておりませんでした。何か喋っていただけますかな?」
蛇子「ハナシカケテ」
客B「私が?」
  蛇子うなずく
客B「えーそれでは、ああ、ああ、本日は晴天なり晴天なり・・・」
蛇々丸「本日は停電なり停電なり停電なり停電なり停電なり」
  蛇々丸がそう言うなり店内の全ての電気が消えた。何事いったい!?
客A「何々?なんかの余興なの!?」
猪吉さん「そんなの寝耳に水です」
蛇子「コレ、ジャジャマルヨ」
  電気がついた
客B「なんと!どういうことですかこれは?このお子が『停電停電』と騒いだとたん本当に停電になりましたぞ!」
雪子さん「偶然ですよ。電子レンジと洗濯機と乾燥機とドライヤーを同時に使ったらブレーカーが落ちてしまったようで」
  雪子さん、蛇々丸を睨んでいたような・・・。
私「髪も濡れていないのにドライヤーを?」
雪子さん「カーペットに水をこぼしてしまって、それを乾かしていたんですよ」
  ふーん。

  その後久々に耳が振舞われ、ロシアン餃子で私は見事当たってしまった。七色のきのこなら蛇子みたいにいいこと(?)あるかもしれないけど私がひいたのは幼虫いり餃子。そのためか気分が悪くなり早々に帰ってしまった。

<今日の食事>
新宿 餃子専科ダイニング・リーより
●トマト豆腐サラダ
トマトサラダ.jpg
●豆苗とニンニクの炒め
●エビチリ
●くらげの香味和え
●LEE餃子
●もちキムチ餃子
●いわし餃子
●赤ワインデキャンタ

<今日の本>
「森のなかの海(下)」宮本輝


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2006年06月01日

号外

ついに待望の蛇々丸誕生!
なんと尾びれと背びれがついた男の子。
蛇子が予言したとおり男の子で、出産に立ち会った雪子さんの話によると、生まれた時から言葉を話し、その手には100円玉が握り締められていたそうだ。なぜか昭和64年の100円玉を。
そして初めて口にした言葉は「100円しか持っていない」。

今のとここれくらいしか情報が無いが、また何かわかれば随時お伝えしていくつもりだ。
果たして蛇々丸は何百年間も海を漂っていた法華爺なのだろうか。
尾びれと背びれがついてるとこを見るとその可能性が極めて高そうだ。
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2006年05月31日

PAZOOW

その後雪子さんが男を連れて奥へ行ってしまったのででどういう話になったかはわからない。
それにしてもあの男が言っていたことは天狗男さんが言っていたこととかぶる。
あの2人は何かつながりがあるのだろうか。
そんな疑念を胸に昨夜も紅天へ。

驚いたことにあの男がカウンターに腰掛けぐい飲みで酒を飲んでいた。
雪子さんも猪吉さんも、普段どおりの場所で自分の役目をこなし、。
蛇子もハンチも彼の横で平然と飲み食いしている。
まるで男は昔からの常連客であるかのようにその場に溶け込んでいた。

私は男の隣席に腰をおろした。
酒を飲みながら黙々と本を読んでいる。
何を読んでいるのか横目で盗み見ると、「アンデス〜」という題名だった。
私が盗み見ているのに気付いたのか突然男から話し掛けられた。

男「この本が気になる?」
  まさか声をかけられるとは思わなかったので驚いた。
男「僕の兄がペルーに行っていたんだ。それでちょっと興味を持ってね」
私「ペルーに?」
  男は意味ありげに微笑んで頷いた。
  天狗男さんが七色のキノコを探しに行ったのもペルーだ。
  ナスカの地上絵を見たいと言っていた。
私「あなたのお兄様って・・・」
男「あなたは茸子さんだろ?兄から聞いたことがある」
私「え!やっぱり天狗男さんの弟なの!?」
男「似てないかい?」
私「いえ、私見たことないからわからないけど」
男「そうか。あなたは見たことないんだね。兄はどうやら見たことあるらしい。だから僕も茸子さんのことがすぐわかった」
私「はあ」
猪吉さん「はい赤ワインどうぞ」
私「ありがとうございます(ワインを一口啜る)あの、天狗男さんは今どちらに?」
男「また旅に出たみたいだ。僕も行き先を知らない。今までは七色のキノコを探すために飛び回っていたけど、今度は純粋に自分のためだけに旅に出たんじゃないかな」
私「七色のキノコって結局なんだったのですか?イルマタルがどうのって」
男「あそこに座ってるの。あのハンチングの隣の女。あいつだよ」
私「やっぱり彼女なんだ」
男「あのキノコを食べた女性なら誰でもイルマタルになれる。彼女はついてただけさ」
私「イルマタルになることはついてることなの?天狗男さんもあなたも雪子さんがあのキノコを食べなかったことにかなり憤ってたみたいだけど」
男「まあね。でも、もうどうにもならないから」
私「・・・」
男「(ぐいのみの酒を飲み干し席をたつ)どうなるのかな。この店」
私「え?」
男「さよなら」

  天狗男さんの弟は雪子さんと意味ありげな視線を絡ませて店をあとにした。
  蛇子は2人の目だけのやり取りを見てレロレロ舌を出していた。
  蛇は舌で匂いを嗅ぐんだっけ?

<今日のごはん>
PAZOOより
●卵とトマトのサラダ
pazoo2.jpg
●自家製サルシッチャ(ソーセージ)
●マルゲリータ
●ポルチーニ茸のリゾット
●赤ワイングラス

<今日の本>
「森の中の海(上)」宮本輝
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PAZOOW

その後雪子さんが男を連れて奥へ行ってしまったのででどういう話になったかはわからない。
それにしてもあの男が言っていたことは天狗男さんが言っていたこととかぶる。
あの2人は何かつながりがあるのだろうか。
そんな疑念を胸に昨夜も紅天へ。

驚いたことにあの男がカウンターに腰掛けぐい飲みで酒を飲んでいた。
雪子さんも猪吉さんも、普段どおりの場所で自分の役目をこなし、。
蛇子もハンチも彼の横で平然と飲み食いしている。
まるで男は昔からの常連客であるかのようにその場に溶け込んでいた。

私は男の隣席に腰をおろした。
酒を飲みながら黙々と本を読んでいる。
何を読んでいるのか横目で盗み見ると、「アンデス〜」という題名だった。
私が盗み見ているのに気付いたのか突然男から話し掛けられた。

男「この本が気になる?」
  まさか声をかけられるとは思わなかったので驚いた。
男「僕の兄がペルーに行っていたんだ。それでちょっと興味を持ってね」
私「ペルーに?」
  男は意味ありげに微笑んで頷いた。
  天狗男さんが七色のキノコを探しに行ったのもペルーだ。
  ナスカの地上絵を見たいと言っていた。
私「あなたのお兄様って・・・」
男「あなたは茸子さんだろ?兄から聞いたことがある」
私「え!やっぱり天狗男さんの弟なの!?」
男「似てないかい?」
私「いえ、私見たことないからわからないけど」
男「そうか。あなたは見たことないんだね。兄はどうやら見たことあるらしい。だから僕も茸子さんのことがすぐわかった」
私「はあ」
猪吉さん「はい赤ワインどうぞ」
私「ありがとうございます(ワインを一口啜る)あの、天狗男さんは今どちらに?」
男「また旅に出たみたいだ。僕も行き先を知らない。今までは七色のキノコを探すために飛び回っていたけど、今度は純粋に自分のためだけに旅に出たんじゃないかな」
私「七色のキノコって結局なんだったのですか?イルマタルがどうのって」
男「あそこに座ってるの。あのハンチングの隣の女。あいつだよ」
私「やっぱり彼女なんだ」
男「あのキノコを食べた女性なら誰でもイルマタルになれる。彼女はついてただけさ」
私「イルマタルになることはついてることなの?天狗男さんもあなたも雪子さんがあのキノコを食べなかったことにかなり憤ってたみたいだけど」
男「まあね。でも、もうどうにもならないから」
私「・・・」
男「(ぐいのみの酒を飲み干し席をたつ)どうなるのかな。この店」
私「え?」
男「さよなら」

  天狗男さんの弟は雪子さんと意味ありげな視線を絡ませて店をあとにした。
  蛇子は2人の目だけのやり取りを見てレロレロ舌を出していた。
  蛇は舌で匂いを嗅ぐんだっけ?

<今日のごはん>
PAZOOより
●卵とトマトのサラダ
pazoo2.jpg
●自家製サルシッチャ(ソーセージ)
pazoo1.jpg
●マルゲリータ
●ポルチーニ茸のリゾット
●赤ワイングラス

<今日の本>
「森の中の海(上)」宮本輝
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2006年05月27日

くらのすけ

つづき

男は扉を閉めて雪子さんの方に歩み寄った。それまで客と楽しそうに話して雪子さんは絶句し、料理する手を止めた。

雪子さん「あなた・・・」
男「イルマルタルは?」
雪子さん「・・・そんな人はいません。あなたは誰?」
男「もう気付いてるんだろ?」
雪子さん「なんのこと?私はあなたに会ったことなどないわ」
男「あなたは全て知ってる。僕と同じだろ?」
雪子さん「なんのこと?」
男「僕たちの世界のことさ」
雪子さん「・・・」
男「あなたは七色のきのこを自分では食べずに他人に食べさせた。なぜ?」
  七色のきのこって例の?
男「なぜそんなことしたんだ。
  あなたこそあれを食べるべき人だったのに。
  とんでもないことをしてくれたね。
  あれを食べた者がイルマルタルになれるということをあなたは知っていたんだろ?」
  どういうこと?あのキノコを食べた人がイルマルタルになれる?
  てことは蛇子がイルマルタルなの?

<今日の料理>
銀座 有機野菜と大皿料理 くらのすけより
●竹の子のおやじ味噌焼き
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●エリンギの塩焼き
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●名物ごぼうの唐揚げ
●クリームチーズ胡麻和え
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●サワラの西京焼き
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●純梅酒 花小枝
●黒糖焼酎 ネリヤカナヤ
●麦焼酎 百年の孤独
●赤ワイン
<今日の本>
「古道具中野商店」川上弘美

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2006年05月23日

サンサール

みんな待ちに待っているが蛇子の卵はまだ孵らない。
本当に男の子が産まれるのだろうか・・・。

私は今日猪吉さんに聞きたいことがあった。
私「あの、この前おっしゃっていた『大気の娘、処女イルマタル 
  なんちゃらかんちゃら』って、あれどういうことなんですか?」
猪吉さん「ああ、あれですか。『イルマルタル』という言葉、
  どこかで聞いたことがあると思ったんです。
  それであの時思い出しました。
  『カレワラ』というフィンランドの叙事詩はご存知でしょうか?」
  それってこの前天狗男さんがノートに書いてたやつ?
私「よくは知りませんが名前だけなら」
猪吉さん「『大気の娘、処女イルマタル。
  大海原に降り立ち、大きな風に身ごもって、七百年もの間、
  身ごもったままだった』これはカレワラの序章の出だし部分です。
  ずっと昔に読んだのですが、印象的な文章なので覚えてしまいました」
私「なぜあの男性は『イルマルタル』なんて口にしたのでしょう?(ワイン  グラスに口をつける)」
猪吉さん「私もそれが不思議でして・・・」
   雪子さんは他のお客さんとお喋りしていた。
私「あの男性はその後どうしてるかご存知ですか?」
猪吉さん「実は私、(ちらっと雪子さんの方を窺って)
  昨日彼女に内緒で病院へ行ったんです」
私「え!?」
猪吉さん「(右手人差し指を立てて口にあて)
  ところが受付で彼のことを聞いてみると、
  その患者なら昨晩病院を抜け出しました、と言われてしまいまして。
  知り合いなのかと問い詰められ、
  あやうく入院費を請求されそうになりましたよ」
私「抜け出したんですか。あの人」
猪吉さん「名前も何もかも不明だそうです」
私「でも・・・またここに来るのではないでしょうか?」
猪吉さん「私もそう思います」

アラニス・モリセットの「All I Really Want」がなりやむと同時に紅天の扉が開いた。
またあの匂いがした。夏の嵐の匂い。
そして入り口にはあの男が立っていた。

<今日の食事>
新宿 サンサールより
●バダム・ロ・バトマ・ス・サデコ
 (大豆、ピーナッツ、香菜、グリーンチリ、ニンニク、ショウガ、カインペッパー、レモン汁、塩和えた酒のツマミ)
大豆.jpg
●モモ
モモ.jpg
●グリーンサラダ
●パラーター
 (ギーという精製したバターで作ったパイとナンの間みたいなパン)
●シシカバブ
カバブ.jpg
●ダールカレー(豆のカレー)
●赤ワイン(フォー・リヴァース)

<今日の本>
●「パラレルワールド・ラブストーリー」東野圭吾
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2006年05月20日

嵐の昼下がりに

予定日より2日早く蛇子が出産した。
立ち会ったハンチと雪子さんの話によると、それは玉のような卵で、しかも美しいとかかわいいとかそういう意味の玉ではなく、大砲の弾のような卵だそうだ。
真っ黒で艶々光る大きな卵。
蛇子はあの無表情のまま卵を産み、陣痛もさしてなかったようだ。
卵を産み落とすとすぐ立ち上がり、納戸でごそごそしていた。
部屋に戻ると納戸から持ってきた白いペンキで黒い卵をもくもくと塗りつぶし、その作業に30分ほど没頭していた。
卵を完全に白く塗り終えるとそれを乾かすためにドライヤーをあて、雪子さんは「そんなことするとポーチドエッグになっちゃうわよ」と注意したそうだが、完璧に乾くまで1時間もそうしていた。
その後押入れから硯、筆、墨汁、和紙を取り出して何かを書き出した。
見事な筆さばきに雪子さんは感嘆し、拍手をしようとしたその時、目の前にその紙を突きつけられた。
あまりにも目前過ぎて何が書いてあるのかわからず、頭を少し後ろにずらしただけでもやはりはっきりせず、さりとて蛇子はその腕を動かそうともしないので雪子さんは自ら立って後ずさりしなくてはならなかった。
そこには「蛇々丸」と達筆で書かれていた。
「ヘビヘビマル?」
「ジャジャマル」
「こいつの名か?」
「ソウ」
「なぜ男だとわかるの?」
その問いに蛇子は答えなかった。
かくして卵の中の蛇子とハンチの子は「蛇々丸」と命名された。

<今日の料理>
●サラミサラダ
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●ルッコラのピザ
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●赤ワイン
●梅サワー

<今日の本>
「アンテナ」田口ランディ

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2006年05月18日

福はうちV

紅天のスツールに座ってほっと一息。朝は寝坊、昼は仕事が終わらず胃袋はすっからかん。早く雪子さんの料理をいただきたかった。

猪吉さん「今日は少々遅いご登場ですね」
私「ええちょっと色々ありまして・・・」
猪吉さん「ちょっと色々ですか(微笑む)」
  そっと出してくれたのはブラッディーメアリー。
  空きっ腹にアルコールはきついけど、
  こういうしょっぱい味がするお酒だったことが救い。
  あー美味しい!さすが猪吉さんわかってらっしゃる。雪子さんから出さ  れたサーモンの炙り焼きモッツァレラチーズサラダもとーっても美味し  い。まさに生き返った心地。
  モッツァレラチーズをしみじみ味わっていると、扉がすごい勢いで開い  た。私が歩いてきた時は小雨だったのに、今は暴風雨になっているのだ  ろうか。強い風が店内に吹き込んできて、あやうくチーズが箸から飛ば  されるとこだった。なぜか雷が轟き、夏の嵐のような匂いがした。
  
  入り口に立っているのは若い男だった。
  全身雨でぐっしょり濡れ、唇の色に生気がなかった。
  雪子さんも猪吉さんもよほど驚いたのか、しばらく呆然としていた。
猪吉さん「いらっしゃいませ」
雪子さん「・・・いらしゃいませ。どうぞお座りください」
  それでも男は入り口に突っ立ったままだった。
  とにかく早くドアを閉めてほしい。
男「イ・・・・」
  ぼそりと言葉を発したが全く聞き取れない。
雪子さん「あの・・・、なんでしょう?」
男「イルマルタル・・・」
  小さな声だったが今度ははっきり聞き取れた。
  そして男はその場に倒れた。猪吉さんが慌てて男に駆け寄った。
猪吉さん「大丈夫ですかお客さん!?お客さん、お客さん、大丈夫です  
  か!?」
ハンチ「おいおいおいおいおい、なんだってんだよ。
    姉ちゃん救急車!早く救急車呼べって!」
  私もハンチと同じ事を言おうとした。
  しかし雪子さんが真っ青な顔で口元に手をやり震えているのを見ると彼  女も倒れてしまいそうで言葉が出なかった。
  私は咄嗟の判断で店の電話を借り、119番を押した。
  
その後無事救急車が到着し、男は病院に運ばれた。誰か付き添いを、と言われると雪子さんはこう言った。
「この人は私たちとは何の関係も無い人です。この扉を開けたとたん倒れたんです。初めてのお客さんだから彼については何も知りません」
付き添っても役に立てないから早く病院に連れてってほしいと、半分追い返すような感じで救命士に頭を下げていた。なんか様子がおかしい。

  みんな店内に戻ると、客の一人がつぶやいた。
客A「イルマルタルってなんだろう」
   そう。あの男は確かにイルマルタルと言った。
  しばらく沈黙が続いた。それを破ったのは猪吉さんだった。
猪吉さん「大気の娘、処女イルマルタル。大海原に降り立ち、大きな風に身   ごもって、七百年もの間身ごもったままだった・・・」
  雪子さんは今にももどしてしまうのではないかというくらいきつく、
  両手で口を押さえていた。
  その様子を蛇子がぎらぎらした目で見つめている。
  大気の娘イルマルタル。雪子さんはこの言葉に怯えているのだろうか。
  蛇子のあの目つきそしてあの男。いったいどういうこと?
                     
<今日のごはん>
恵比寿 福はうちより
●サーモンのあぶり焼きモッツァレラチーズサラダ
●半熟玉子のピリ辛豚キムチ炒飯
●赤ワインデキャンタ(カベルネシラーズ)
●ブラッディメアリー

<今日の本>
「贅沢貧乏のマリア」群ようこ   



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2006年05月15日

Wine&Dine F

昨日は母の日。
紅天ではハンチと蛇子のおめでたおめでと会に加え、蛇子を母の日ゲストとして招待していた。私が行った時には既に両人とも定位置にいて宴の最中。2週間ぶりくらいに見る蛇子だったが、既にお腹は臨月状態。やっぱ人間とは成長速度が違うということ?

猪吉さん「蛇子さん、キウイジュースおかわりいかがですか?酸っぱくておいしいでしょ」
蛇子「イラナイワ。ピンクイロノスッパイノミモノホシイ」
  あの蛇子が緑色以外の飲み物を要求するなんて。妊娠中は好みがかわるというのは本当らしい。
猪吉さん「ではピンクグレープフルーツジュースを用意しましょう」
雪子さん「ハンちゃん、蛇ちゃん、ほんとうにおめでとう!で、予定日いつなの?」
  これまた珍しい。雪子さんがほんのり酔っ払っている。彼女がお酒を飲んでるの見るのはきのこ祭以来だ。
蛇子「ゴガツニジュウニニチ」
雪子さん「え?」
蛇子「ゴガツニジュウニニチ」
雪子さん「来年の?」
ハンチ「そっれがさー俺もびっくりなんだよお。今月なんだよ。今月。はえーだろ」
猪吉さん「確かに臨月と言われれば臨月のようなお腹のはり具合ですね」
ハンチ「こいつらの中では妊娠期間1,2ヶ月が普通なんだってよ」
  それはやっぱ卵を産むってことじゃないかしら。
  しかし妊娠報告がついこの前だったのにもう産まれるなんて、蛇子は母親になる準備ができているのだろうか。あんま自覚無いように見えるけど。

  しばらくして、美味しそうな甘い匂いが店内に漂ってきた。
雪子さん「(お皿にクッキーを沢山持ってきて)じゃ〜ん。母の日特製おみくじクッキー。
 見て見て。蛇ちゃんの顔なのよこのクッキー。みかんの皮と猿の腰かけパウダー入り。
 おからも入ってるからとっても栄養あるのよ」
客A「おみくじクッキーってことは中におみくじ入ってるんですか?」
雪子さん「ほほほほほ。勿論です」
猪吉さん「どこのおみくじよりも良く当たりますよ」
客B「ほんとですか!それじゃ早速試してみなきゃ!さ、蛇子さんから取って取って」
  蛇子から順々にクッキーを取っていく。それにしても蛇子の顔がまたリアルな・・・
客C「蜜柑のいい香りですな。焼きたてクッキーをいただくなんて何年ぶりですかな。いただきます」
  ぱくぱくぱく。おいしいおいしい。蜜柑の皮のほろ苦さがまたたまらない。ちょっと大人のクッキー。ん?とここでおみくじに行き当たった。六つ折にされた白い紙だった。恐る恐る開けてみる。

内容以下の通り
『大吉 (全体運)何事もうまくいく。無理そうなことに挑戦すると良し。
(健康運)少々のことで体調崩すことなし。ただし胃腸の病に気をつけよ。(金運)苦しい時期だが乗り越えれば舞い込む。今は羽振りよく行くべし。(恋愛運)待ち人来る。(茸運)エリンギとしめじが幸運の鍵。週に3回は食べるべし』

ハンチ「中吉かー。普通ってことだな」
客D「私は末吉。茸運はヤマブシ茸ですってー」
私「私大吉でした!本当にこれよく当たるんですか?」
客A「雪子さんが作ったおみくじなの?」
雪子さん「ふふふふふふ。西の魔女に作ってもらったのよ」
猪吉さん「ほんとによく当たります。茸運は忠実に守ることをお薦めします」
  西の魔女?あのオズの魔法使いの???
  エリンギ週3回か。茸スープの素買っておいて良かった。

<今日のごはん>
新橋 Wine&Dine Fより
●エビとエリンギのガーリックオイル炒め
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●ホタテとトマトの香草パン粉焼き
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●ハモン・イベリコ・ベジョータ・ハブーコ
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<今日の本>
「悪意」東野圭吾
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2006年05月14日

ビストロ らんぐさむU

天狗男様

またいつの間に帰国されたのですか?

そんなぷりぷりしなくてもいいではないですか。
なにはともあれおめでたい結果になったのですから。
雪子さんがキノコの効能+使い方を知っていて、あえて客に提供したのであればそれが彼女の望みだったのです。
それによって紅天仲間にも幸せムードが漂ってるのだし、横槍いれることないじゃないですか。
天狗男さんにも何かしら考えがおありだったとは思いますが、今はおきてしまったことを受け入れましょう。

あの2人のお祝い会が企画されてるようです。
天狗男さんも是非祝ってあげてくださいね。

それにしても七色のきのこがオーロラ色だったとは思いもよりませんでした。
カレワラはフィンランドの叙事詩だということは知ってますが、読んだことはありません。
もしかして雪子さんがフィンランド語に少し精通してるのと関わりあるのでしょうか?
そして天狗男さんはあのきのこを雪子さんにどう使って欲しかったのですか?

                           紅茸子
<今日の料理>
中野 ビストロ らんぐさむより
●豚舌のコンフィと木の子のサラダ(ラビゴットソース)
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●チーズフォンデュ(ブロッコリ、スモールコーン、アスパラ、ポテト)
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●牡蠣と野菜のガーリックオイル煮
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●そば粉のクレープ(ラタトゥイユ、半熟玉子、チョリソー、サラダベース)
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●赤ワインデキャンタ(フラマンルージュ)
<今日の本>
「朔太郎とおだまきの花」萩原葉子
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2006年05月10日

異こく屋

紅茸子様

七色のきのこが、既に彼女の手に渡っていたとは思いもよりませんでした。
彼女はあれをどうやって手に入れたのでしょう。彼女にそんな支払能力があるとは考えられません。とても不思議です。
そしてあの使い道も甚だ疑問です。あれは彼女こそ使うべきもの。なぜ柏餅なんかにしこんで、他人の手に渡るようにしたのか全くの謎です。
今紅茸天狗はハンチ、蛇子の話題でおめでたい雰囲気ですが、私はそれを祝う気にはなれません。むしろ腹立たしい。こんなことを言ってはよくないとわかっています。
しかし私が彼女のためにどんな思いで世界中駆け回っていたか。半ば血を吐きながらきのこを探していたか。彼女は知っているはずなのにあえて踏みにじった。そうとしか思えません。
蛇子が子供を授かることができたのは、確実にあのきのこのによるものです。それ以外に半蛇人間が普通(ではないかもしれませんが)の人間の子供を身篭るなんてあり得ません。そうです。七色のきのこは不可能を可能にするきのこ。そしてあのきのこはこの世界に残っている最後の一つでした。
近年ラップランドの永久凍土の地中からこのような内容が書かれた古文書が発見されました。その伝説はエジプト文明より古く、まだこの世が様々な世界と繋がっていた時代に遡ります。
「ポホヨラの釜で焼かれし茸の燃え殻、天上へと立ち昇り狐火の国へと吸収されけり。
狐火の国からの使者、地上へ降りたちし時、狐火に染められしかの茸をポホヨラの女王に献上したり。
使者曰く、この茸ある限りポホヨラ常しえに繁栄し、その女王に栄耀栄華、不老不死もたらさむ。しかしこれ失いし時、地上のあらゆる厄災がこの国に流れ込み、永遠の闇が訪れむ」
ポホヨラとはフィンランドの叙事詩「カレワラ」に登場する国の一つと同じ名前です。
この国はサンポという富をもたらす呪具を失い貧困に陥ります。そしてこの国の最高権力者がロウヒという腹黒い女です。
「カレワラ」はただの叙事詩として世間に知られていましたが、この古文書が発見されてから実話だったという説が浮上しています。そして使者が献上した茸こそサンポだっのではないかというのです。
その後様々な研究が短期間でなされたのですが、世界各地に七色茸の伝説があることがわかりました。それらの伝説によるとそれを所有していた国は間違いなくポホヨラと同じ運命をたどっています。つまり最終的には貧しさのため滅亡する。
そんな危険な茸をなぜ雪子さんに?と思うかも知れませんが、うまい使い方があるのです。彼女はどうやらその使い方まで知っているようです。
ちなみにあの七色の茸、皆さん虹と関係があると思ってるようですが、実は虹ではなくオーロラです。フィンランド語でオーロラは「revomtuli(レヴォントゥリ)」狐の火という意味です。

天狗男
<今日の料理>
池袋 まかふしぎDINING異こく屋より
●アボカドとお豆腐の味噌グラタン
●豆腐よう
●パリパリラーメン大根サラダ
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●木の子とチーズのオムレツ バジルソース
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●サイコロとんかつ
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●いけぶくろうワイン
●普通の赤ワイングラス
●レモンサワー
<今日の本>
「パレード」川上弘美
posted by pikkumyy at 21:28| Comment(9) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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