2006年06月21日

美ら島

いつもの通り紅天にやってくるとドアに張り紙がしてあった。
『屋外パーティー実施中 興味ある方は地図に従って会場までいらしてください』
ドアノブに下げられた袋の中に地図が入っていた。どうやらちょっと行ったところの川辺が会場らしい。
地図に従って歩いていくと、森にたどりついた。暗がりの中目を凝らすと細い道が森の中へ続いている。
そのまっすぐな小道を歩き始めてすぐ、川のせせらぎの音と、ぱちぱちと何かが燃える音が聞こえてき
目の前が明るくなった。
土手で、キャンプファイヤーのようなものを囲んで皆が団欒していた。
雪子さんが私に気付いてくれた。

雪子さん「あー、やっと登場ですね。こっちこっちですよ〜(手を振って)」
私「わー。すごいですねこの焚き火」
  焚き火というにはあまりに大きい炎だった。巨大クリスマスツリーくらいありそうだ。
雪子さん「コッコというんですよ。北欧の夏至祭では湖のほとりで焚くんです。その周りでおしゃべりしたり、ごはんを食べながら真夜中まで過ごすんです」
私「(大きなかがり火を見上げて)へー」
猪吉さん「はい。ワインどうぞ」
私「ありがとうございます。こんな大きい炎見たの小学生の時のキャンプファイヤー以来です」
ハンチ「マイムマイムと踊るんだよな。いっちょみんなで踊るか!」
蛇々丸「夏至祭は神聖なものだから僕たちは大きな音立てたり、騒ぎすぎたりしてはいけないんだよ。きゅいきゅい」
ハンチ「なんだいお前。つまらねえことばっかり知ってやがる。せっかくそんななりしてんだから川で泳いでこい」
蛇々丸「いやだよいやだよ。僕はここでじっとしてるよ。ねえはんちゃん、蛇ママ、ほら見てみなよ。コッコの周り。いつもは姿を見せない小さな生き物が踊っているんだよ」
ハンチ「小さな生き物?なんでそいつらだけ騒げるんだよ」
雪子さん「彼らはとても臆病だから、普段私たちが大きな音を立てている時は物陰にひっそり隠れて姿を見せない。でもね夏至の夜はコッコからパワーをもらった彼らが騒ぐ番なのよ。今日ぐらいは彼らを驚かせないようおとなしくしててあげましょう」
×        ×           ×
雪子さん「あら、もうお帰りですか?」
私「ええ。今日は珍しいもの見させていただきありがとうございました」
雪子さん「最後にこれだけはやってもらわないと。女の子にとっての一大イベントなんですよ」
私「一大イベント?」
雪子さん「そこらへんに咲いてる花を七種類摘んでください。違う種類のを」
私「7種類。はあ」
  川原にはたくさん花が咲いていたので七種類あっという間に摘み終えた。
  紫陽花、南天、犬四手、三つ葉、金糸梅、ナスタチューム、ホタルブクロ
私「摘みましたよ」
  雪子さんに花を渡すと赤いリボンでブーケを作ってくれた。
雪子さん「これを今夜枕の下に置いて寝てください。今夜夢に現れた人があなたの運命の人です」
私「え!?本当に現れるんですか?」
雪子さん「ええ。楽しみですね」
  楽しみだけど、ちょっと怖い。今日は寝付けなそう。。。
ハンチ「(ヘビコに)おいお前去年やってたじゃないか。そんときおいら現れたんか?」
蛇子「(舌をれろれろして)モクヒケンヲコウシスル。モクヒケンヲコウシスル。モクヒケンヲコウシスル」

<今日の食事>
池袋 沖縄だいにんぐきっちん美ら島より
●ジーマミ豆腐(落花生の豆腐)
IMGP1252.JPG
●海ぶどう
●ぐるくんの唐揚げ
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●アーサいり海老オムレツ(アーサ→岩海苔)
IMGP1254.JPG
●もずく入り島餃子
IMGP1255.JPG
●鶴梅すっぱい(ロック&ソーダ)
●黒糖梅酒(ソーダ割り)
●黒糖焼酎 里の曙(ロック)
●生レモンサワー

<今日の本>
「堕落論」坂口安吾

  
posted by pikkumyy at 21:21| Comment(7) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
なめ子がまた川柳詠みました。
「鉢植え屋
  閉店すれば
    裸足かな」
夏至祭はフィンランド語で『ユハンヌス』だそうです。雪子さんに教わりました。さ、七つの花束を枕の下にいれて、今日は誰が夢に出るのでしょう。
紅天女性陣、結果報告楽しみにしてますよ!

Posted by at 2006年06月21日 21:27
久しぶりに「日本昔話」を見ました。『カエルの恩返し』という話でした。
お爺さんが蛇に飲み込まれようとしている蛙を不憫に思い「蛙を見逃してやったらお前の願いをなんでもきいてやる」と言ったところ蛇は「じゃああんあたの息子を婿にちょうだい」とまあずうずうしいことを願ったのです。爺さんはどうせ蛇の言うことだと思い、軽くOKしました。そしたら本当に蛇が満月の晩婿をもらいに来たのです。一番下の息子が無理やり婿に出されることになりました。
婿入り前夜、例の蛙が恩返しに現れました。蛇の婿にならずにすむ秘策を教えてくれたのです。しかしその秘策はなんの役にも立たず、ただ蛇の怒りと体を巨大化させただけでした。オロチとなった蛇は男を己が体で絞め殺そうとしましたが、あやういところでまた蛙が登場。しかも今度は何百匹もの仲間を引き連れて。男が意識を取り戻した時には蛇は死んでいました。蛙達に腹を食いちぎられたのです。めでたしめでたし。
しかし蛇はいつも悪者でかわいそうだ。蛇だって死ぬか生きるかの瀬戸際で狩をしているのです。ご飯取り上げられた蛇だってたまったもんじゃありません。婿要求するのも当たり前。それなのに結局自分が食べるはずだった蛙に噛み殺され、それなのにめでたしめでたしって、おいちょっと待ってくださいよ、と思いません?これを蛇の視点からも放送してほしいです。「冷静と情熱の間」のように。
Posted by 紅茸子 at 2006年06月21日 21:43
紅茸子さん

この日本昔話、阿部定にちょん切られたなにの話にそっくり。
Posted by 本の虫 at 2006年06月21日 22:03
紅茸子さん ハンチや法華爺が出てきたら最悪。今夜寝るのやめようかな。
Posted by 舞茸 at 2006年06月21日 22:05
紅茸子さん 夢に出てきたのは頭が薄くなった体は鍛えてますってかんじの人。私のタイプじゃないわ!何かの間違いよね、夏至とか関係ないわ。ところで茸子さんはどんな人だったの?
Posted by 伊良子 at 2006年06月22日 23:12
伊良子様

それってハンチではなく?ちょっと心肺。
Posted by 紅茸子 at 2006年06月23日 00:02
紅茸子さん

生き物達が身を寄せ合い、お互いの熱を欲しあう密度の濃い季節の季節で、はとうに過ぎているが、これから来る世間が浮き足立つ真夏はなぜか紅茸天狗には似合わない。
一編の詩ですね。ほんと真夏は似合いません。茸たちは日陰が似合うんです。
Posted by 絵はがき坂 at 2006年06月24日 22:34
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