2006年06月10日

鯛家

雪子さんの体調はまだ回復しておらず、猪吉さんが一人忙しそうにカウンター内を動き回っていた。
私は今日も天狗男さんの弟のとなりにすわることになった。
男はサンザシ酒をちびちび飲んでいた。この男はちびちびとしか酒を飲まないらしい。
22時の茸子さんが現れてから気持ちが落ち着かなくて、今日は紅天ですっきりしようと思っていた。しかしこの男がいるとどうも落ち着かない。

男「茸子さんはあのマロングラッセ食べた?」
私「いただきましたよ」
男「どうだった?森の幸福は?」
私「・・・なんでそんなこと」
男「ふふ。まるで本当に、あの本から取り出してきたような味だったね」
私「・・・」
男「あれは何年もののマロングラッセかな?」
私「うーん、雪子さんはそんな前から栗を漬け込んでたわけじゃないと思う。だってあの本が出版されたのが2000年入ってからだし、せいぜい1,2年じゃないかしら」
男「そうかな。もっと深いと思わなかった?森の幸福を2,3年で作れるのかな」
  マロングラッセのことはよくわからないけど、梅酒などを考える確かにあの味は10年ものに近いような・・・。1,2年じゃ出ない味だ。
私「でもやっぱ採算合わないし、1,2年よ」
男「ふふ。茸子さん、あなたもうここに半年通ってるんだろ。わからないかな。常識が通じる場所じゃないって。次元が違うんだ」
蛇々丸「じゃあ四次元ポケットちょうだいよ」
男「法華爺、いつのまに来てたんだ?」
   法華爺って呼んだ!
蛇々丸「蛇ママが今日は一人で行けって。ハンチと秘密会議があるんだって」
男「それでお前が邪魔だったのか」
蛇々丸「きゅいきゅい」
   なんで蛇々丸はハンチのことパパと呼ばないんだろう。やっぱり蛇子はマリア様だったのかな。
   確かに常識通じるとこじゃないな。半魚人の子供がうろちょろしてるの見ると。
   蛇々丸はきゅいきゅい言いながら端っこの席へ行ってしまった。
男「(パイナップルジュースを飲んでる蛇々丸を見ながら)四次元ポケットは無理だけど、七色のきのこも同じくらいすごいものだったんだ」
   四次元ポケットと同等!?そんなすごいものを気前よく柏餅に入れたなんて。
男「茸子さん、あのマロングラッセはね、ほんの2,30分のたまものだよ」
私「え?」
男「1日すら経ってない。それでもあの味は本物の森の幸福」
私「そんなまさかあれは2,30分の味じゃないわよ。そんなのスーパーで売ってるモンブランのマロングラッセより即席じゃない。あんなものより千倍奥深い味だったわ」
男「あるものの魔法のひとふりで、彼女は本物と同じ偽者を作り出せる」
   そういえば私たちが紅天で食べているもののほとんどは紅天オリジナルではないんだ。
   あるものってなんだろう。それを使えば22時の茸子さんも作れるのかな。

<今日の食事>
ゑびす 鯛家より
●元祖ポテトサラダ
IMGP1238.JPG
●カニとチーズの春巻き
IMGP1237.JPG
●きのこ巻き
IMGP1243.JPG
●海鮮シチューコロッケ
●牛ポン酢たたき
IMGP1242.JPG
●グレープフルーツサワー
●レモンサワー
●ライムサワー
●赤ワイングラス

<今日の本>
「受難」姫野カオルコ



posted by pikkumyy at 18:41| Comment(11) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。