2006年03月21日

鎮花祭

雪子さん「見てくださいこれ」
出された常温の酒を飲んでいると、雪子さんがカウンターに盆栽と思しき鉢植を置いた。桜の盆栽だったのか土の上に淡いピンク色の花びらが散っていた。
私「桜ですか?」
雪子さん「そうなんです。先日購入した桜の盆栽。春うららというんです」
私「桜の盆栽なんてあるんですね」
雪子さん「ええ。店内を春らしくしようと思って購入したのですが、先日花が咲いたと思ったらもう散っちゃって・・・」
私「早いですね。屋外の桜はまだ蕾ですよ」
雪子さん「そうなんです。梅より早く散ってしまいました。これから活躍してもらおうと思ってたのに。それで今日紅茸天狗では鎮花祭をやることにしたんですよ」
私「話詰めの祭?」
雪子さん「ちょっとイントネーションが違うかしら。花を鎮める祭と書くんです」
私「ああ。で、どんなお祭ですか?」
雪子さんの横でグラスを磨いていた猪吉さんが説明してくれた」
猪吉さん「鎮花祭は、もともと疫病祓いとして行なわれていたものです。古来疫病を運んでくると言い伝えられる桜を祓う、鎮める意味合いを持ってます。桜の花びらが舞い散る時、疫神が疫病みを行うのを鎮めるための行事なんですよ」
私「へー。それを今日」
雪子さん「紅茸天狗の桜はもう散ってしまったので」
悲しそうな顔で桜の木を見つめていた。

古来の鎮花祭の慣わしにのっとったご馳走とお酒が振舞われた。
御代を払って店を出ようとすると雪子さんに呼び止められた。
雪子さん「ちょっと待って茸子さん、今日はこれに入ってから帰って下さいね」
そう言って傘のようなものを開いた。それは真っ赤な傘のてっぺんに色々な花で綺麗に飾り付けを施したものだった。
雪子さん「これは花傘というものです。花鎮祭の時この傘に入ると悪霊を取り去って病気にならないという言い伝えがあるんですよ。だからこれに入ってこれからも元気に紅天通いしてくださいね」

<今日の食事>
●赤飯
赤飯.jpg
●おこし
おこし.jpg
●わかめと大根の煮物
●乾魚
カレイ.jpg
●甘酒
●濁酒
●日本酒
<今日の本>
「愛と死を見つめて」大島みち子 河野実
posted by pikkumyy at 14:52| Comment(8) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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